オープンハウスグループ(東京都)と、Algoage(東京都)は、オープンハウスの営業スタッフ業務のDX推進のため、大規模言語AIを活用した「AI営業」の開発を目指し、共同で新たな顧客タッチポイント「オンラインAI営業スタッフ」の実証実験を開始した。
Algoageは、東京大学で機械学習の研究をしていたメンバーで創業され、機械学習技術(推薦)・深層学習技術(画像認識・自然言語処理・生成技術)・強化学習などの最先端アルゴリズムをコアとしたAIエンジンから、ウェブ・モバイルのアプリケーションまで一気通貫して開発・提供している。
オープンハウスは、仕入れから建設、販売、管理まで製販管一体の体制を強みとし、その随所で多くの「足で稼ぐ」営業スタッフが活躍している会社。その営業サポートのため、内製により数百に渡るシステムを自社開発しており、不動産にまつわる既存事業の発展、および新規サービス創出のため、データ活用をはじめとしたDX推進やAIの活用を積極的に進めていた。営業活動を第一線で行ってきたオープンハウスのこだわりにより、自然言語処理を用いた営業活動のDX推進については、内製で実現させるにあたり技術的な課題があったところ、Algoageが独自に開発・保有をする日本語における大規模言語AIと連携・活用することで、大きく前進が可能となる計画だという。
営業部門は移動時間やプレゼン資料の作成など、直接お客に接する時間以外に付随する業務が多数あり、労働時間短縮や業務効率化が難しいとされてきた。また、不動産営業はまだ紙中心の文化であり、物件資料などの情報が電子化されていないことも改革が進まない要因の一つと考えられる。今回の実証実験では、大規模言語AIを活用したオンライン上の新たな顧客タッチポイントとなるチャットボット「AI営業スタッフ」をテスト運用し、お客があたかも本物の営業スタッフとWebサイトやメッセージングアプリ上でやりとりしているかのように、不動産購入の知識を習得したり、物件提案を受けたり、最終的には、オンライン上での物件の購入まで可能となることを目指すとしている。