乗富鉄工所(福岡県)が開発したこれまでにない木のピザ窯「アップダウングリル」が応援購入サービス「Makuake(マクアケ)」で目標金額の600%を超えた。同社は職人の1/3が離職する経営危機を経て、次世代の柱となる事業を起こすため鉄工職人の技術を生かした自社商品の開発に着手。鉄工職人が出したアイデアをもとに、デザイン会社であるゲイトライトデザイン(佐賀県)とタッグを組み、2年の歳月をかけてアウトドアシーンの新定番となるピザ窯を開発した。
「普通はレンガやセラミックで作るピザ窯を木と金属で作ったら安全で持ち運びもできるのではないか」、そんなメタルクリエイターのアイデアから生まれた画期的なプロトタイプとゲイトライトデザインのデザインをベースに作り上げたのが「アップダウングリル」。窯内部が本格的なピザが焼ける350℃以上の高温状態になっても表面が危険な温度にならず、持ち運びもできるコンパクトさを実現。下部(ダウン)のオーブンでピザを焼きながら上部(アップ)の炭床でバーベキューを楽しめるのもこれまでにはない特徴。前例がない製品であったため金属の熱変形や木材の不燃対策など検討事項が非常に多く、さまざまな専門家や地域の町工場仲間の協力を得ながら試作と実験を繰り返し2年の歳月をかけて完成に至ったという。クラウドファンディングMakuakeのプロジェクトは、11月29日まで。